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怪談

  • 2021年4月22日
  • 2021年4月22日

山小屋の怪

東京都 会社員 河本将暉(46) それは3年前の秋、趣味の山登りでS県とG県の県境にある山を登っていたときの出来事です。 紅葉の季節も過ぎ、本格的な冬を迎えるこの時期は、他の登山者も少なく、山を独り占めできるので、一人登山が好きな私には絶好のシーズンです。 何日も前から天気予報を頻繁に確認し、ちょっとした予報の変化にも留意していたのですが、いざ当日になり山を登ると、中腹を過ぎたあたりで、予報に反して雪が降り始めました。 山の天気は変わりやすく、予想や予報通りというわけに行かないことは、百も承知です。 万が一のために準備していたスノースパイク(靴に付ける滑 […]

  • 2021年4月10日
  • 2021年4月10日

ポスト

千葉県 八巻 健一(64) 当時の私は、定年退職後の有り余る時間を、どう過すかに腐心していました。 約40年間、がむしゃらに働いてきた私には、これといって趣味もなく、かといって何か新しい趣味を持とうという気にもなれず、退屈な時間だけがただゆるゆると過ぎて行く、そんな毎日でした。 このままいつまでも無駄な時間を過ごしているわけには行かない。 走るのは苦手だが、ウォーキングくらいならできるだろうか。 考えるばかりで何一つ実践することがないままだったある日、何気なく新聞に入っていた求人広告に目をやると、こんな一文が目にとまりました。 「定年退職後の臨時収入に! […]

  • 2021年3月31日
  • 2021年3月31日

何が満開?

静岡県 主婦 遠藤美里(31) 2歳になったばかりの娘は、覚束ない足取りながらも少し走れるようになり、外遊びが楽しくて仕方がない年頃でした。 それに最近では語彙も多くなり、私の言葉やテレビで見聞きしたセリフを真似するようになりました。 いわゆるかわいい盛りの娘と、そんな小さな幸せを噛み締めながらの生活を送っていたある日のことです。 テレビのニュースで、桜前線が次第に北上してきて、関西方面では「桜が満開だ」というニュースが流れていたのを聞いた娘が 「ママ! シャクラがマンタイよ!!」 と教えてくれたので、翌日、近所の公園にお散歩がてら、桜を見に行くことにし […]

  • 2020年9月17日
  • 2020年9月17日

ショウジ君

東京都 高校生 清水 誠(17)(仮名) 僕が小学生だった時の話です。 両親と僕の家族3人は、毎年、祖父母の住む岡山の田舎に帰省するのが恒例行事でした。 確か小学3年生の夏休みのことでした。 父の夏休みに合わせて、その年も家族3人で、1週間ほど祖父母の家に遊びに行くことになりました。 祖父母の家は岡山の山奥にあり、近くにきれいな小川が流れ、水車小屋があるような田舎で、虫や川魚は取り放題。都会育ちの僕にとっては、まるでちょっとしたアトラクションでした。 祖父母の家の斜向いには木造の古い大きな小学校があり、夏休み期間中は、その小学校の生徒はもちろん、その家族 […]

  • 2020年8月10日
  • 2020年11月26日

私だけ

愛知県 会社員 清水 雅美(22)(仮名) 私が高校生だった時の話です。 一学期も終わりに近付いた頃、同級生で仲の良い男の子が車の免許を取ったので、夏休みになったらみんなでドライブに行こうと言う事になりました。 参加者はいつものメンバーで、その男の子と私の他、男子が2人と女子1人の合計5人です。 行き先は、以前から噂されていて、一度みんなで行ってみたいねと話していた心霊スポットに決定しました。 そこは山奥の廃屋で、10年ほど前に心中した一家の亡霊が出るという噂があり、誰が言ったのかは分かりませんが、「出現率99.99%」とのことでした。 カーナビでは上手 […]

  • 2020年8月8日

元カノの願い

群馬県 会社員 大沢 敏史(29)(仮名) つい先日経験した、ちょっと切ない話です。 高校生の頃から付き合っていた彼女と別れたのは、交際8年目の事でした。 きっかけは些細なことだったと思うのですが、ちょっとしたケンカが引き金となり、長かった交際が終わりを迎えたのです。 私も彼女も、仲間内から心配され、よりを戻すように勧められたりもしたのですが、二人の頑固な性格が災いして、逆に意地になってしまい、結局彼女との関係は完全に終わってしまいました。 それから5年ほど経ったある日のことです。 全く音沙汰がなかった元カノから、突然メッセージが届きました。 彼女の話で […]

  • 2020年8月7日

砂遊び

群馬県 会社員 斉藤 利明(23)(仮名) それは私が小学校に上がる前ですから、多分5歳くらいの時の体験談です。 その日は朝からとても暑かったのを覚えています。 家の中で遊ぶ事に飽きた私は、母にねだって、近所の公園に連れて行ってもらいました。 平日の午前中なら、その公園に行けば1人や2人は、いつも一緒に遊ぶ友達がいるはずです。 その日もやはり、一番仲良しで同い年のケイタロウ君が、先に滑り台で遊んでいました。 公園内の遊具でひとしきり遊んだ後、2人で一緒に砂場へと向かいました。 今日は今までで一番大きな砂山を作ろうという事になり、体中砂だらけになりながら、 […]

  • 2020年7月31日

猫屋敷

※この怪談には一部刺激的な表現が使用されています。閲覧の際はご注意ください。 埼玉県 会社員 小野 昭仁(31)(仮名) 結婚して3年ほど経った頃、中古の一軒家を買った。 「不動産に掘り出し物無し」と聞いた事があるが、この物件は破格だ。 そのため、いわゆる事故物件なのではないかと疑い、ネットで調べたのだが、そういった情報はない。 それどころか、フル・リフォーム済みの家は木の香りがして、最新の設備も整い、とても快適だった。 ところが、1ヶ月もすると、何か変な臭いがするようになった。 だが、どこを探しても、発生源がわからない。 ちょうどその頃、近所のおばさん […]

  • 2020年7月29日

くにゃくにゃの女の子

静岡県 フリーター 宇梶 佑美(21)(仮名) その日の夕方、私はいつものように、バイト終わりに家の近所の公園のベンチでくつろいでいました。 天気が良く、暑くも寒くもなく快適なこの時期に、夕方から暗くなるまで、スマホで漫画を読みながらゆっくり過ごすのが、私にとって至福のルーティンでした。 まだ明るい時間帯に子供たちがはしゃぎ回る、賑やかな雰囲気も好きですが、ちょうど夕食の時間帯になり、少しずつ人が減って行き、日が傾くにつれて次第に静かになっていく雰囲気が、私の一番のお気に入りでした。 その日、最後まで公園の中にいたのは、私と1組の親子だけでした。 母親と […]

  • 2020年7月26日
  • 2020年7月26日

人の執念

千葉県 会社員 中本 修司(28)(仮名) 私が高校生だった時の体験談です。 その日は部活が長引き、帰宅がいつもより遅く、辺りはすっかり暗くなっていました。 自宅マンション手前の踏切が開くのを、自転車に乗って待っていたのですが、なかなか遮断機が上がりません。 しばらくすると、線路内の敷石の上をザクザクと走りながら、何やら大声で叫ぶ男性の声が聞こえてきました。 締まりっぱなしの遮断器の両サイドには、次第に大勢の人が集まって来て、心配そうに線路の中を覗いたり、口々に何かを話したりしています。 聞き耳を立てると、どうやら誰かが線路内に入り、電車に轢かれたらしい […]

  • 2020年7月25日

御嶽(うたき)

沖縄県 無職 大城 優子(29)(仮名) この話をあまり詳しく話すと、話した人はもちろん、聞いた人にも障(さわ)りがあると言うので、ざっくりとお話します。 私が住んでいた島の小中学校は、全校生徒を合わせても15名ほどの、小さくてのどかな学校でした。 当時、私と同学年の子は6人で、他の学年に比べると、多い方でした。 中学3年生になる少し前、女子のAさんが一人、内地へ引っ越して行ったので、残った同級生は男子が4人と、女子は私1人の全部で5人になりました。 みんなとても仲良しで、まるで家族か兄弟のような存在です。 中学校生活も残り1ヶ月ちょっとに迫ったある日、 […]

  • 2020年7月24日
  • 2020年11月24日

知らない女

神奈川県 会社員 小堀 康平(26)(仮名) 今の彼女と出会ったのは、まだ元カノとの縁が完全には切れていない頃でした。 その頃、私の気持ちは何ヶ月も前に、完全に元カノから離れていて、電話やメールも全て無視することで、自分の気持ちを伝えたつもりでいました。 「このまま放っておけば、いずれあきらめるだろう」 私はそんな風に、高を括っていたのです。 ちょうどそんな時に出会った今の彼女は看護師で、私が友人と呑みに行った時、たまたま隣の席にいたことで知り合い、あっという間に意気投合して、その日の内に付き合うことになりました。 何度かデートを重ねたある日、彼女が私の […]

  • 2020年7月23日

新しい能力

大阪府 会社員 大畑 遵憲(35)(仮名) 私の家の家族は、全員霊感があります。 父にも母にも、姉にも皆霊感があり、それは両親とも、先祖代々、ずっと受け継がれてきたのだそうです。 そのおかげで、行ってはいけない場所や、これから起きる事故などから身を守ることができたり、知人の病気が進行する前にアドバイスをしてあげたりできるので、割とありがたい能力だと思っていましたが、その反面、とても不便なこともあるのです。 霊感が強い人は、バイクや車の免許が取れません。 なぜなら運転中、突然霊が飛び出して来ても、生きている人との区別が付かず、周りから見れば何も無いところで […]

  • 2020年7月14日

不良をやめた原因

埼玉県 会社員 中山 大毅(36)(仮名) それは私が中学2年生の夏休みのことでした。 自分で言うのもはばかられるのですが、その頃、反抗期真っ只中だった私は、地域でも悪名高い不良グループに属していました。 今思えば両親が離婚して、生活を支えるために懸命に働く母親が不在がちだったことの寂しさを、友人たちと一緒になって悪さをすることで、紛らわそうとしていたのかも知れません。 いつもの様に、真夜中過ぎに友人と街のはずれをふらふらと、あてもなく歩いている時、道の傍らにあるお地蔵さんが目につきました。 その頃、何にでもイラついていた私は、あろうことかそのお地蔵さん […]

  • 2020年7月2日
  • 2020年7月2日

俺じゃない!!

大阪府 会社員 清水 勝(29)(仮名) 今考えれば、全てが勘違いというか、若気の至りでした。 瀬戸内のド田舎から、一発当ててやろうと叶うはずもない夢を見て、都会のホストクラブの門を叩いたのは、今から10年ほど前のことでした。 後先考えず、家出同然で実家を飛び出してきた私は、お金もなく、もちろん住む場所もなく、しばらくの間ホームレス同然の暮らしをしていました。 そんな時、ダメ元で飛び込んだホストクラブで運良く採用が決まると、当時、その店のNo.2だったS先輩が私の窮状を聞き、S先輩の部屋を家具家電付きで貸してくれると言ってくれました。 いわゆる又貸しって […]

  • 2020年7月1日

影踏み

神奈川県 アルバイト 大前 慎吾(25)(仮名) 昨年の秋のことです。 その頃、俺は交通警備のアルバイトをしていました。 工事中の道路で赤い棒ライトを振って、歩行者を誘導する仕事です。 天候に左右される仕事ですが、休憩も多く、楽な仕事なので、週6で働いていました。 その日は朝から夕方までのシフトで、連日の雨も上がり、気持ちの良い青空が広がっていました。 昼前、休憩の順番が来たので、現場から道路を挟んで反対側の公園のベンチに座り、早めの昼食を取っていました。 何気なく現場の方を見ていると、現場の少し先の歩道で、子供がピョンピョンと飛び跳ねて遊んでいるのが見 […]

  • 2020年6月5日
  • 2020年12月7日

#闇バイト

埼玉県 アルバイト 大橋 栄斗(20)(仮名) 「#闇バイト」って検索したこと、ありますか? 他にも「#裏バイト」「#受け出し」「#高収入」などなど、怪しいアルバイトの情報は、ちょっと調べれば星の数ほど存在します。 その多くが日払いで、日当も最低2万円。探せば日当5万円の仕事だってあります。 これは僕が「#闇バイト」で仕事を探した時の体験談です。 そのバイトの「詳細」には、こう書いてありました。 お留守番するだけ! 201X年7月11日13時から7月15日12時まで 日当3万円 × 正味4日間 最終日に取っ払いで、合計12万円GET!! 多少遠方でも交通 […]

  • 2020年4月8日
  • 2020年5月5日

魑魅(すだま)

岡山県 主婦 藤井 愛(38)(仮名) 私が小学校2年生の時の体験談です。 その頃私は、岡山県の山の中に暮らしていました。 隣の民家まで優に200メートルはあるような、正真正銘の田舎です。 学校に通うのも、行きは下り坂なので40分ほどですが、帰りは登り坂を1時間近くかけて毎日通っていました。 ある日、学校から帰ってきた私は、親戚の家まで、お使いを頼まれました。 その親戚の家は、私の家の裏手から伸びる1本道を、川沿いに20分ほど歩いたところにあります。 秋も深まる頃の夕方、太陽が少しずつ傾き、山の陰に半分ほど隠れると、あたりは一気に暗くなります。 できるだ […]

  • 2020年4月3日

学校の怪談

東京都 保育士 杉田 恵子(24)(仮名) 皆さんの学校にも、いわゆる「学校の怪談」ってありませんでしたか? 「トイレの花子さん」とか「動き出す理科室の人体模型」とか「夜中に鳴り響く音楽室のピアノ」とか・・・ 子供の想像力って、本当に無限ですよね。 私の通っていた小学校には、「4年生にだけ見える幽霊」という話がありました。 あくまで「ウワサ」でしたので、それが具体的にどんな幽霊なのかは、話す人によってまちまちで、上級生を含め、本当に見たと言う人は、一人もいませんでした。 私が4年生になった時、新学期の初めは「幽霊はいつ、どんな風に見えるのか」と言う話で盛 […]

  • 2020年4月2日

ウソつきみっちゃん

山梨県 主婦 藤野 伊依(33)(仮名) 私が小学4年生の時、美知子ちゃんという女の子が転校して来ました。 初めのうちは、割と皆んなの中に溶け込んで、私も仲が良かったのですが、しばらくすると、彼女の変わった「癖」のせいで、クラスの皆んなから距離を置かれる様になって来ました。 彼女の「癖」とは、「私には普通の人には見えないものが見えるの」と言うアピールでした。 私の友人は「この世に生まれなかったお兄さんが一緒にいるよ」と言われ、別の友人は「もうすぐお婆ちゃんが病気で死ぬよ」と言われたそうです。 私は「イヨリちゃんの後ろには、耳の無いお坊さんがいて、イヨリち […]