岐阜県 中学2年生 鹿島正(13)(仮名)
とても短い話です。
僕が中学生の時、近所に変わったおじさんが住んでました。
そのおじさんは庭で焚き火をしたり、家の中からクサイいニオイを出したり、時々大きな声を出したりするので、近所の人たちから嫌われていました。
その家をぐるりと1周取り囲んでいる木の塀には、1ヶ所だけ、節が抜けた穴があって、その下に赤いペンキで「のぞくなキケン」と書いてありました。
ウワサでは、おじさんが塀の穴から誰かにのぞかれるのを警戒して、暇さえあればその穴に向かって、先端をヤスリで削って尖らせた、1.5メートルほどの鉄の棒を両手で持って構えているというのです。
ある日の学校の帰りに、友達とその穴の前を通った時、友達が止めるのも聞かず、僕はふざけてその穴からおじさんの家を覗きました。
すると、待ち構えていたおじさんが、穴から覗いた僕の目をめがけて、グイッと鉄の棒を突き刺してきました。
鉄の棒は、穴の少し上の塀を突き破り、僕の額に刺さり、その勢いで頭蓋骨に穴を開け、そのまま僕の脳みそを掻き分けるようにして、止まることなくズブズブと突き進み、後頭部の骨も砕いて頭を貫通したので、僕はそのまま死にました。
たぶん夢だと思います。