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日常生活の怖い話

ポスト

千葉県 八巻 健一(64) 当時の私は、定年退職後の有り余る時間を、どう過すかに腐心していました。 約40年間、がむしゃらに働いてきた私には、これといって趣味もなく、かといって何か新しい趣味を持とうという気にもなれず、退屈な時間だけがただゆるゆると過ぎて行く、そんな毎日でした。 このままいつまでも無駄な時間を過ごしているわけには行かない。 走るのは苦手だが、ウォーキングくらいならできるだろうか。 考えるばかりで何一つ実践す […]

何が満開?

静岡県 主婦 遠藤美里(31) 2歳になったばかりの娘は、覚束ない足取りながらも少し走れるようになり、外遊びが楽しくて仕方がない年頃でした。 それに最近では語彙も多くなり、私の言葉やテレビで見聞きしたセリフを真似するようになりました。 いわゆるかわいい盛りの娘と、そんな小さな幸せを噛み締めながらの生活を送っていたある日のことです。 テレビのニュースで、桜前線が次第に北上してきて、関西方面では「桜が満開だ」というニュースが流 […]

ショウジ君

東京都 高校生 清水 誠(17)(仮名) 僕が小学生だった時の話です。 両親と僕の家族3人は、毎年、祖父母の住む岡山の田舎に帰省するのが恒例行事でした。 確か小学3年生の夏休みのことでした。 父の夏休みに合わせて、その年も家族3人で、1週間ほど祖父母の家に遊びに行くことになりました。 祖父母の家は岡山の山奥にあり、近くにきれいな小川が流れ、水車小屋があるような田舎で、虫や川魚は取り放題。都会育ちの僕にとっては、まるでちょっ […]

元カノの願い

群馬県 会社員 大沢 敏史(29)(仮名) つい先日経験した、ちょっと切ない話です。 高校生の頃から付き合っていた彼女と別れたのは、交際8年目の事でした。 きっかけは些細なことだったと思うのですが、ちょっとしたケンカが引き金となり、長かった交際が終わりを迎えたのです。 私も彼女も、仲間内から心配され、よりを戻すように勧められたりもしたのですが、二人の頑固な性格が災いして、逆に意地になってしまい、結局彼女との関係は完全に終わ […]

砂遊び

群馬県 会社員 斉藤 利明(23)(仮名) それは私が小学校に上がる前ですから、多分5歳くらいの時の体験談です。 その日は朝からとても暑かったのを覚えています。 家の中で遊ぶ事に飽きた私は、母にねだって、近所の公園に連れて行ってもらいました。 平日の午前中なら、その公園に行けば1人や2人は、いつも一緒に遊ぶ友達がいるはずです。 その日もやはり、一番仲良しで同い年のケイタロウ君が、先に滑り台で遊んでいました。 公園内の遊具で […]

猫屋敷

※この怪談には一部刺激的な表現が使用されています。閲覧の際はご注意ください。 埼玉県 会社員 小野 昭仁(31)(仮名) 結婚して3年ほど経った頃、中古の一軒家を買った。 「不動産に掘り出し物無し」と聞いた事があるが、この物件は破格だ。 そのため、いわゆる事故物件なのではないかと疑い、ネットで調べたのだが、そういった情報はない。 それどころか、フル・リフォーム済みの家は木の香りがして、最新の設備も整い、とても快適だった。 […]

くにゃくにゃの女の子

静岡県 フリーター 宇梶 佑美(21)(仮名) その日の夕方、私はいつものように、バイト終わりに家の近所の公園のベンチでくつろいでいました。 天気が良く、暑くも寒くもなく快適なこの時期に、夕方から暗くなるまで、スマホで漫画を読みながらゆっくり過ごすのが、私にとって至福のルーティンでした。 まだ明るい時間帯に子供たちがはしゃぎ回る、賑やかな雰囲気も好きですが、ちょうど夕食の時間帯になり、少しずつ人が減って行き、日が傾くにつれ […]

知らない女

神奈川県 会社員 小堀 康平(26)(仮名) 今の彼女と出会ったのは、まだ元カノとの縁が完全には切れていない頃でした。 その頃、私の気持ちは何ヶ月も前に、完全に元カノから離れていて、電話やメールも全て無視することで、自分の気持ちを伝えたつもりでいました。 「このまま放っておけば、いずれあきらめるだろう」 私はそんな風に、高を括っていたのです。 ちょうどそんな時に出会った今の彼女は看護師で、私が友人と呑みに行った時、たまたま […]

新しい能力

大阪府 会社員 大畑 遵憲(35)(仮名) 私の家の家族は、全員霊感があります。 父にも母にも、姉にも皆霊感があり、それは両親とも、先祖代々、ずっと受け継がれてきたのだそうです。 そのおかげで、行ってはいけない場所や、これから起きる事故などから身を守ることができたり、知人の病気が進行する前にアドバイスをしてあげたりできるので、割とありがたい能力だと思っていましたが、その反面、とても不便なこともあるのです。 霊感が強い人は、 […]

不良をやめた原因

埼玉県 会社員 中山 大毅(36)(仮名) それは私が中学2年生の夏休みのことでした。 自分で言うのもはばかられるのですが、その頃、反抗期真っ只中だった私は、地域でも悪名高い不良グループに属していました。 今思えば両親が離婚して、生活を支えるために懸命に働く母親が不在がちだったことの寂しさを、友人たちと一緒になって悪さをすることで、紛らわそうとしていたのかも知れません。 いつもの様に、真夜中過ぎに友人と街のはずれをふらふら […]